BeagleBoard 向け Qt 5

Posted by 朝木卓見 on 2012/01/25

昨年の Qt Developer Conference Tokyo 2011 へのご来場、誠にありがとうございました。Qt Developer Conference Tokyo 2011 では 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 様のご提供により、BeagleBoard-xM をプレゼントさせていただきました。その BeagleBoard-xM ですが、Qt 5 (の一部)のビルド済みイメージを同梱してあり、BeagleBoard-xM 上で Qt Quick 2.0 を動かすことが出来るようになっています。

この記事では、BeagleBoard 用 Qt 5 のビルド方法を解説します。なお、ビルドは Ubuntu 10.04 LTS を用いて行いました。

The Ångström Distribution

今回作成したイメージのベースには The Ångström Distribution(以下、Ångström) を用いています。Ångström は OpenEmbedded をベースにしたディストリビューションです。BeagleBoard 用の OpenGL ES のパッケージがあることから、今回は Ångström を使用することにしました。

console-image の作成

まずは http://www.angstrom-distribution.org/building-angstrom に従って Linux の起動イメージを作成します。今回は console-image を用いますので、systemd-gnome-image の作成は不要です。まずは下記のそれぞれを bitbake で作成してください。

  • virtual/kernel
  • console-image

カーネルイメージと console-image が作成できたら、それらを用いて BeagleBoard 上で Linux が起動する環境を作成 してください。

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Qt 4 のオープンガバナンスへの移行

Posted by 朝木卓見 on 2012/01/19

この記事は Qt Labs Blog の “Qt 4 moved to open governance” を翻訳したものです。
執筆: Lars Knoll, 2012年01月10日

Qt は qt-project.org の元でオープンガバナンスへ移行したものの、一つのピースが欠けたままでした。Qt 4 のリポジトリは、これまで従来のシステムで管理されていました。これは単に優先順位の問題で、Qt の開発コミュニティにとって最も意味があると思われる部分から移行してきたためでした。

Qt 4 を qt-project で用いている継続的インテグレーション(CI)システムへ移行するための対応が必要なことが主な問題でした。Sergio や Rohan 他の努力の結果、問題はほぼ解消しました。Linux と Mac OS X では Qt 4.8 の(コンパイルテストと実行テストの双方を含む)完全な CI が稼働しています。Windows では現在コンパイルテストのみを行っていますが、実行テストもまもなく稼働を始めます。

Qt 4.x のリポジトリは codereview.qt-project.org にあります。Qt 5 と同様にパッチの提出やレビューなどが行えます。

Approver(承認者) と Maintainer(メンテナ) は Qt 5 のそれぞれの分野に準じます。一点注意しておくならば、Qt 4.8 では多くの新たな機能開発が行われることを予期していません。バグの修正にフォーカスすべきで、パッチはそれを念頭に置いてレビューされるべきです。

Qt 4.6 と 4.7 のブランチは CI でテストされていないため、それらのブランチへパッチを提出する際は細心の注意を払ってください。また、どんな変更であっても Maintainer がレビューするようにしてください。これらのブランチの変更はユーザのコードで回避することの出来ないセキュリティ問題や重大なバグに限って行われるべきです。

gitorious にある未承認のマージリクエストは gerrit を通じて再提出してください。gitorious のマージリクエストはクローズされ、リポジトリは読み込み専用になる予定です。

Enjoy!

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この記事は Qt Labs Blog の “The show must go on! Qt experts are talking and showing (again)!” を翻訳したものです。
執筆: Vladimir Minenko, 2011年12月21日

「Qt Developer Days のビデオがアップロードされました!宝物 がたくさん詰まっています。」

とクリスマス直前に記事を書くのが伝統になりつつありますが、今年はいろんな意味で違います。

まず始めに、ビデオは最新のプロ仕様の機材で撮影され、720p HD フォーマットとなっています。これはビデオのクオリティが劇的に改善されたことを意味します。さらに、スクリーンキャストが常に見られるよう、ストーリーボードや新しいレイアウトを採用しました。

高画質のビデオによる問題は、莫大なデータ量です。7TB の録画データを数週間かけてレビューし、60GB 以上のビデオを公開しなければなりませんでした。これにはとてつもない時間とデータ通信が必要です。講演の約半数は既にアップロードされ、残りも追って公開される予定です。クリスマス休暇前に終われば良いのですが。

今日このことを早めにポストしたのは、皆さんのクリスマスエンターテイメントプログラムを最適なコンテンツで埋めるためです :D 誇りを持ってお届けできるものばかりなので、これは全く大げさな表現ではありません。素晴らしい講演がたくさんあります。ビデオページ“Qt Developer Days” → “2011″ カテゴリから全てのビデオを見ることができます。
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Qt Developer Conference Tokyo 2011 を開催しました

Posted by 佐相 宏尚 on 2012/01/16

12月15 / 16日に Qt Developer Conference Tokyo 2011 を開催しました。東京以外にも 12月12 / 13日に北京で開催し、東京で約250名、北京で約1100名と合わせて1350名の方々にご参加頂きました。本当に多くの方々にご来場いただき、厚く御礼申し上げます。また、ご協力いただきましたスポンサー各社・出展社・講演者の皆様、誠にありがとうございました。

 

Day 1 は Qt オフィシャルパートナーによる Qt トレーニングを行い、Day 2 はキーノートセッションに始まり午後は Tech トラック・Biz トラックを行いました。 Qt 関連の技術サービスを提供される企業が日本でも増えたことと、採用事例の講演に協力していただける企業が増えたことにより、内容の異なる 2トラックを設けられました。選択肢があったことで、必要な情報を必要な方々に提供できたのではないかと考えております。

 

今回も Qt Ecosystem 統括責任者の Daniel Kihlberg によるキーノートで Day 2 をスタートしました。Nokia 全体として Qt に今後も注力し続けるというコミットメントも含めたプレゼンテーションにより、引き続き Qt が様々な製品・業界・地域に広がっていくことへの信頼感を向上させることができたのではないかと思います。

 

Qt Project チーフメンテナの Lars Knoll は仕事としては初来日でした。Qt 4.8 リリースという重要な時期に日本の皆様とのコミュニケーションに時間を割いたということで、今後も日本市場での Qt 普及に力を入れていくことが証明できたのではないかと思います。

 

アンケートを通じて、多くの方々に本当に貴重なフィードバックを頂戴しました。

全体を通じてかなり高い満足度という評価をいただきましたが、とりわけ高評価をいただいたのは会場のゆったり感でした。今年も広いスペースを借り、ゆったりとセミナーを聴いていただけるように準備をしたいと思います。

改善すべき点も多くありました。今年はより良い運営ができるよう努力したいと思います。

 

各セッションについては本家 The Qt Blog の記事 をご参照ください。

尚、プレゼンテーション資料及びダイジェスト映像は近日中に Qt WEB サイトにて公開予定ですので、お楽しみに。

 

2012年も Qt 及び Qt Quick について日本語での情報発信を含め様々な活動を予定しています。本年もより一層のお引立てを賜りますようお願い申し上げます。

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この記事は The Qt Blog の “Qt Developer events in Beijing and Tokyo, both draw record attendance” を翻訳したものです。
執筆: Daniel Kihlberg, 2011年12月22日

 

Qt Conference Beijing

中国は最も大きな市場ではないにせよ、 Qt 開発者にとっては最も大きな国のひとつです。2008年から様々な産業において、Qt の採用は着実にかつ急速に増えています。STB (Set Top Box) 市場はその際たるもので、Qt の採用が飛躍的に伸びています。また、Nokia N9 – 売り切れ続出なんです – が火種となり、モバイルアプリの分野においても今後様々なものが生まれてくるでしょう。これは非常に興味深いところです。

北京のキーノートセッションでは、マイクロブログのスペシャリスト Sina が彼らの Weibo アプリの新しいバージョンを紹介しました。この (Facebook と Twitter を合わせたような) 大人気のソーシャルメディアネットワークアプリ (ビデオ参照) は、Nokia N9 スマートフォン向けにデザインされ Qt で開発されました。N9 向け Qtアプリの開発工数は 4人で 2ヶ月でした。Sina は現在 Symbian 端末向けのリリースを準備中です。

その他のキーノートセッションでは、中国の Nokia 製品向けのビジネスチャンスに多くの関心が寄せられていました。中国では Nokia Store がナンバー 1 のアプリストアであり、N8 や他の Symbian 製品が相変わらず大変な人気製品で、Qt 開発者にとって開発投資の価値ある対象であることを痛感しました。

 

どのセッションも、中国における Qt を使った成功体験について価値のある識見にあふれていました。そして、フィードバックや製品に対する興味は Qt を使った開発のお手本となるようなもので、デスクトップ分野での Qt 活用に関しても知識の向上になりました。

 

ウェブサイトのアクセス解析により、中国での Qt への関心・ウェブアクセス・ダウンロード数が日毎に増加しているのは把握していますが、デスクトップ・モバイル・組み込み分野での Qt の採用がさらに増加する見込みがあると信じています。

 

Qt Developer Conference Tokyo も過去最高の来場者であふれ、ライブストリーミングも行う

東京は日本の首都であるだけでなく、最新技術とコンシューマエレクトロニクスにおいては世界の中心のひとつです。東京での2日間の Qt イベントを通じて、スキルの高い日本の開発者コミュニティと関わり合い知識をシェアすることが出来ました。日本のコンシューマーエレクトロニクスは様々なプラットフォームを活用していますので、コード自体とスキルの ” リサイクル ” が出来る Qt の特性と、低価格帯のハードウェアでもさらに高い性能が実現できる Qt 5の組み合わせは、日本の開発者にとってかなり魅力的なようでした。

株式会社アイ・エス・ビー (プラチナ)・株式会社SRA / Digia Plc (ゴールド)・株式会社ノモボク(シルバー) の協賛各社と、日本テキサス・インスツルメンツ株式会社・フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社らの多大な尽力により2日間のイベントは大盛況のうちに幕を閉じることが出来ました。

 

15 の団体に出展して頂きましたが、横浜国立大学 Konoha Project・関東 Qt 勉強会・関西 Qt 勉強会・名古屋 Qt 勉強会・日本 KDE ユーザ会といったコミュニティによるブースがその他の展示と同様にスポットライトを浴びていました。

 

満員御礼となった日本での Tech トラックは最新かつ濃い技術的な内容をアップデートするセッションで構成され、Biz トラックは実際に Qt を活用している日本企業によるセッションで構成されていました。” 利用可能なUI 開発ツール ” という題目で Qt・QML・Qt + HTML5 というセッションや、次世代の Qt Quick についての紹介と “Live Coding” などは Qt Quick を使うと (文字通り) 何もないところから素晴らしいアプリを、いかに簡単に素早く開発できるのかをご覧頂く良い例だったと思います。

 

Biz トラックもやはり多くの来場者

イーソル株式会社 権藤正樹氏は、どのように eT-Kernel SDK へ Qt をバンドルしたのかを説明しました。T-Kernel は日本で最も良く知られている組み込み向け RTOS で、Qt を使えるようになったことで eT-Kernel を採用している企業は実績のあるプラットフォームを変更することなく、より高性能で差別化された製品を開発することができます。

 

株式会社SRA 山田亮介氏は “Qt Everywhere” というタイトルでセッションを行いました。Qt がオープンである利点を生かして、コミュニティが Qt のサポートを Android・iOS やその他のプラットフォームにも広げていることを説明しました。このセッションは非常に大きな関心を引いたようです。続いて、株式会社アイ・エス・ビー 高橋和良氏が日本企業が昔から強いヘルスケア分野での Qt 活用についてお話しました。ちなみに、ヘルスケア製品は Qt の採用が多い分野でもあります。このセッションでは、Qt を採用した企業が Qt オフィシャルパートナーである株式会社アイ・エス・ビーの技術サービスを上手く活用したことも触れられました。

 

来場者の注目を特に浴びていた製品は、SPIDER (その中でも特にその UI の素晴らしさ) でした。株式会社 PTP 高橋雅哉氏は販売中の製品で 8チャンネル 1週間分すべての番組が録画できるメディアサーバー、SPIDER を紹介しました。Qt と OpenGL の活用により、簡単に検索できる機能や (番組のプレビューや文字入力など) 洗練された UX を提供しています。

 

1日の後半では、富士通グループ内で使われる共通の Linux ディストリビューションを開発している、株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ 浅羽鉄平氏をお迎えしました。様々な製品で活用できる(バックエンド・ビジネスモデルも含めた)土台を共通化することにより、すべてをはじめから開発するのではなく効率的に差別化部分にリソースを集中することの重要性を強調しました。Qt Everywhere コンセプトは、彼らの要望にとてもマッチしていると語りました。

 

いや本当に長い1日でした、6 つの採用事例の最後を務めたのはサイエンス ソリューションズ株式会社 小金澤一美氏で、なぜ GIS エンジンや磁場分布表示ソフトウェア開発に Qt を採用したのかを語りました。彼にとって Qt を学ぶのはとても簡単だったそうで、CAD 製品のような高性能なグラフィックスを必要とする開発の生産性向上に非常に有効なツールであると語りました。

 

イベントは懇親会で幕を閉じました。いやいや、その後コミュニティのメンバー達と食事を楽しみました。

 

Daniel Kihlberg
Global Director Qt Ecosystem
Nokia, Qt Developer Relations Team

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